国債 government bond 2005 11 18

 よく、このようなことを聞かれます。
「金利が急上昇すると、国債価格が急落すると言われるが、なぜか」
 これについて、簡単に説明しましょう。
わかりやすく書きますので、実際とは異なることがありますので、注意してください。
 国債とは、基本的に、満期まで所有するのが、原則です。
だから、そういう意味では、国債価格は、気にする必要はないのです。
 ところが、国債価格を気にしなければならない状況があるのです。
それは、途中換金をする場合です。
(つまり、現金が必要になった場合と、国債を投機として考えた場合です)。
もうひとつは、所有している国債を時価評価する場合です。
 さて、国債価格という言葉が出ていますが、
「国債に価格があるのか」という疑問があると思います。
本当に、あります。
概ね100円で、利率は、基本的に満期まで固定です。
 この「利率は満期まで固定」というのが、くせ者です。
だから、そこで、国債価格が重要になってくるのです。
 新規発行の国債の利率は、経済情勢によって、どんどん変っていくでしょう。
ところが、既存(既発)の国債の利率は、満期まで固定となっています。
そこで、既発の国債を売買する時は、国債価格で、調整するのです。
 たとえば、あなたが、利率1.5%の国債を持っていたとします。
そして、急に現金が必要になったとします。
現在、金融機関では、利率2.5%の国債を発売していると仮定します。
 こういう条件下では、誰も、
あなたが持っている「利率1.5%の国債」を買ってくれないでしょう。
なぜならば、金融機関に行けば、「利率2.5%」の国債を売っているからです。
 そこで、こういう場合は、国債価格で、調整するのです。
新規発行された時は、約100円だった国債を、
95円ぐらいにすれば、現在の利率よりも低い国債でも、誰か買ってくれるでしょう。
 このように、利率が上がれば(1.5%から2.5%)、
国債価格は下落するのです(100円から95円)。
 もちろん、ここで言う「国債」とは、普通の国債のことです。
「個人向け国債」のことではありませんので、注意してください。
 普通の国債は、通常、機関投資家が主役ですので、
数億円や数十億円の取引となるでしょう。
そういうわけで、国債価格が、数円でも下落すると、影響が大きいのです。
(100円では、売っていませんので、注意してください)。
 ところで、今までの説明は、文科系的な説明です。
これでは、理科系の人は、わかったような、わからないような感じがするでしょう。
そこで、数式を書いておきます。
 

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